どうもみなさん!こんにちは。カズズです。
みなさんは、野球用語などで、聞きなれない言葉に触れることもよくありませんか?
今回は、野球界で最近盛んに語られ出した「WAR」について見ていきたいと思います。
目次
そもそもWARの意味とは?
では、そもそもWARとはどんなものなのでしょう。
WAR(ウォー)とは、「Wins Above Replacement」の略で
野球においての総合的な指標のひとつです。
簡単に訳してみると「代わりがきく選手に比べて、どれだけ勝ち星を積み上げたか?」とでも訳したらいいのでしょうか。
代わりがきく選手とは、少し乱暴な表現をすると簡単に手に入れることができる選手とでもいいましょうか。
日本のプロ野球で言えば、1軍と2軍を行き来している「1.5軍」の選手みたいなイメージです。
つまり、その選手が1.5軍の選手に比べてどれぐらい優れているか?
何勝分の価値があるかといったことを示す数字だと考えていただければわかりやすいだろうと思います。
またこのWARの指標ができたことで
投手、野手を問わずに、全ての選手を同じの土俵で比較することが可能になり
その選手がチームの勝利にどれだけ貢献したか?
またピッチャーと野手の評価を比較することもできるようになりました。
WARが取り入れられた背景
このWARという指標が導入された背景にはどのようなものがあったでしょうか?
1970年代からアメリカでそれまでの野球選手を評価する指標として、セイバーメトリクスといものが導入されました。
これは、それまで打者ならば安打数や打率、ホームラン数。
投手ならば勝ち星や防御率といった単一のデータでしか評価できなかったものを、いくつかのデータを組み合わせることで、総合的な評価、比較をしようということから発生したものでした。
そして、その中で守備や走塁なども含めて、総合的にどれだけ勝利に貢献できたかということを計る指標としてこのWARが開発されてきました。
これによって、例えば、守備が得意な選手と打撃が得意な選手の勝利への貢献度を数値化して出すことができると言われています。
WARの計算方法
WARの計算方法ですが、データの処理会社等提供元によっていくつかの方法が存在するので厳密な決まりはありません。
それぞれに若干の違いはあるのですが、おおまかに言うと次のとおりです。
まず打者の場合ですが、「打撃面での評価+走塁面での評価+守備面での評課」といったそれぞれの評価に「守備位置による補正+代替水準対比価値」といった補正を加えることで計算します。
打撃面での評価にはその球場ごとの補正等が行われます。
走塁面での評価には盗塁以外の安打や犠飛・犠打での進塁等も加味されます。
守備面での評価については、単にアウトにした数やエラー数ではなく、そのエリアごとでの打球の難易度等も分析し併殺や送球による守備への貢献度といったものも加味されます。
守備位置による補正とは、守備位置による重要度や難易度によって補正が行われます。
ある例では、守備機会は少ないが重要な捕手は+18.1
守備機会も多く守備面のウェイトが大きい遊撃手では+4.8と高い数値がでます。
逆に、1塁手は-11.0、DHは-12.0となります。
代替水準対比価値とは出場機会の多さによる加点といったところです。
投手については、味方の守備力等を除いた評価ができる方法が検討されています。
奪三振数や内野フライ、四死、被本塁打数等投手自身の実力だけが結び付くデータを中心に、これも球場による補正や打球の性質なども加味されて算出されます。
そして、これらの計算によって出された数値に勝利との相関関係を現す係数を掛け合わせることで、それぞれの打者や投手がどれだけチームの勝利に貢献しているかを評価しています。
WARの値と評価について!
では、実際のWARはどのような数字で出るのでしょうか。
一般的には次のように言われています。
評価 | WARの値 |
---|---|
MVP級 | 6.0以上 |
スーパースター級 | 5.0 ~6.0 |
オールスター級 | 4.0 ~5.0 |
好選手 | 3.0 ~ 4.0 |
レギュラー級 | 2.0 ~ 3.0 |
先発メンバー | 1.0 ~2.0 |
控え | 1.0以下 |
リプレイスメント | 0未満 |
MVP級の活躍をした選手で6.0以上、スター選手で5.0~6.0、一般的なレギュラークラスの選手で2.0~3.0といった感じです。
プロ野球2017年投手のWARランキング10!
実際の2017年の日本のプロ野球界を見ていきましょう。
順位 | 選手名 | Warの値 |
1位 | 則本 昂大(楽) | 7.4 |
2位 | 菅野 智之(巨) | 6.8 |
3位 | マイコラス(巨) | 6.8 |
4位 | 菊池 雄星(西) | 6.6 |
5位 | 岸 孝之(楽) | 5.1 |
6位 | 野上 亮磨(西) | 4.9 |
7位 | メッセンジャー(神) | 4.3 |
8位 | 美馬 学(楽) | 4.3 |
9位 | 千賀 滉大(ソ) | 4.1 |
10位 | 山岡 泰輔(オ) | 3.9 |
野手で1位が広島の丸選手で8.9、2位が西武の秋山選手で8.1、3位がソフトバンクの柳田選手で6.6となっています。
以下、巨人の坂本選手、広島の田中選手と続いています。
プロ野球2017年野手のWARランキング10!
順位 | 選手名 | Warの値 |
1位 | 丸 佳浩(広) | 8.9 |
2位 | 秋山 翔吾(西) | 8.1 |
3位 | 柳田 悠岐(ソ) | 6.6 |
4位 | 坂本 勇人(巨) | 6.0 |
5位 | 田中 広輔(広) | 5.9 |
6位 | 鈴木 誠也(広) | 5.5 |
7位 | 浅村 栄斗(西) | 5.2 |
8位 | 西川 遥輝(日) | 5.1 |
9位 | 源田 壮亮(西) | 4.8 |
10位 | 今宮 健太(ソ) | 4.7 |
投手では、1位が楽天の則本投手で7.4、2位が巨人の菅野投手で6.8、3位も同じく巨人のマイコラス投手で6.8となっています。
以下、西武の菊地投手、楽天の岸投手と続いていきます。
この年、楽天の岸投手は8勝10敗と負け越しています。
それでもこのように高評価を示す数値が出ているのはこの指標の確かさを現していると考えられます。
まとめ
みなさんいかがだったでしょうか?
今回は、野球の指標のひとつWARについて記事を書かしていただきました。
統計やデータ分析手法の進歩によって、このように複数のデータを元に選手を比較できるようになりましたが
あくまでも過去のデータによるものであり、将来期待できるその選手の成長といった部分は加味されるわけではありません。
これらも含めて評価できる指標がそのうち、現れるかもしれませんね。
今回は記事を読んでくれてありがとうございました。
ではまた~!
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