どうもみなさん!こんにちは。カズズです。
野球はスポーツの中でも使う道具が多いスポーツですが、そんな道具の1つがバットです。
そして、一見何気ない造りに見えるバットにも色々な技術、工夫が詰め込まれています。
素材で言えば、高校野球などでは金属バットなどが使用されますし、その他にも特殊な素材が使われたバットがありますよね。
そんな中で、技術の進歩に伴って使用が禁止になったものもあります。
かつて使われていた圧縮バットと呼ばれるものです。
今回は、そんな圧縮バットについて紹介していきたいと思います。
目次
圧縮バットとはどんなバット?うまれた背景は?
#昭和生まれっぽい発言をしろ
美津濃 ワールドウイン 圧縮バット pic.twitter.com/hcyMlekB7A— 板橋のトムソーヤー (@watanabedaiji) March 17, 2021
圧縮バットとは、木材を樹脂で固め圧縮加工をしたバットのことです。
元々圧縮バットがうまれた背景には、木製バットの代表的な材料の1つである「アオダモ」が将来的に不足してくるのではないかということがありました。
他の素材としては、アメリカなどでもよく使われているホワイトアッシュといったものもありますが、アオダモに較べると軽さやしなりといった点で劣っていたようです。
そこで注目されたのが、ヤチダモの使用でした。
ただ、ヤチダモは軽いのですが、アオダモに較べると、強度、しなりといった点で劣っていました。
また、表面が剥がれやすいといった欠点もありました。
そこで、バット職人の石井順一さんなどが中心となって、1950年代から表面を樹脂で固め圧縮加工をしたバットの開発、大学野球などでの使用が始まりました。
圧縮バットは飛びやすかったの?飛距離は出る?
圧縮バットが飛距離の伸びるバットなのかどうかは分かりませんが…
1976年に700号を川崎球場で放ち、最終的には868本のホームランを放ちました。
つまり、引退した年が1980年なので、晩年でも単純計算で一年に30本以上ホームラン打っている…一本足打法スゴイ!! pic.twitter.com/vft10ec2nh— shinota25@スコスコマリーンズ (@shinota025) June 18, 2022
圧縮バットをめぐっては、他の木製バットに較べて飛距離が伸びていたという話があります。
樹脂で固めて圧縮加工をしてわけですから、確かに反発係数は高そうですよね。
また、そのような話題が出てくる背景には、世界のホームラン王と言われた王貞治さんが、この圧縮バットを使ってホームランを量産していたというのも大きいかもしれません。
ただ、実際にこの圧縮バットが、アオダモやホワイトアッシュといった樹種で作る木製バットに較べて、飛距離が出ていたかどうかはわからない部分もあります。
ホームランの本数については、そもそも球場の大きさ自体も違いますし、使っているボールの規格も違います。
また、打球の飛距離を決めるのは、単純に反発係数だけというわけではなく、重量やしなり具合といったものも影響していますから、いったい圧縮バットが本当によく飛んだかどうかは不明な部分もあると言われています。
どうして禁止されるようになったの?禁止理由は?
年代物の圧縮バットが出て来たので素振りする pic.twitter.com/wBjEIgAb2V
— heymol (@heymol1) May 11, 2021
では、何故、圧縮バットは1981年から禁止されたのでしょうか。
飛ぶボールの影響!?
1つは、1970年代後半に騒がれた、「飛ぶボール」の影響です。
ゲームの主催球団ごとに使われるボールが違う、よく飛ぶボールがあったということです。
これに対応するために、ボールに対する規制が行われることになったのですが、これと併せて、バットの規制も行われたというものです。
折れた破片が危険!?
あと、もう1つは、圧縮バットに関する技術が進歩するにつれて、開発当初に比べて何度も圧縮をしたものが登場し、強度は増したのですが、それに伴い折れた時の破片が非常に危険なのではないかという声が上がったことによるようです。
他にも禁止になったバットは?
このように使用が禁止されて話題になったものに、コルクバットと呼ばれるものがあります。
バットの中をくりぬいてコルクを忍ばせたものですが、当時、MLBを代表するホームランバッターでもあったサミー・ソーサ選手などが使っていたようです。
圧縮バットに関して国際大会で日本が韓国からクレームをつけられたことがあったの?
そんな1981年にNPBでの使用が禁止された圧縮バットですが、国際大会で日本代表がその圧縮バットを使っているのではないかと、クレームをつけられたことがありました。
2012年に韓国で開催されたU18世界大会のことです。
日本代表の試合を見た、韓国の監督が「日本代表は、禁止されている圧縮バットを使用しているに違いない。」といったコメントを出したのでした。
そもそもバットに関する歴史は?
では、そもそもバットはどのような歴史を経て、現在のような状況になったのでしょうか。
バットに関しては、そもそも野球が盛んになったころ1845年に最初に作られた規則ではバットに関する規格はなかったようで、丸くなくても、まっすぐでなくてもよかったようです。
バットに関しての規則が始めて決められたのは1863年で、太さが制限されたようです。
日本に目を移すと、1872年にはじめて野球が日本に紹介されたという説がありますが、その後、ルールや規則も本家アメリカにならったものが用いられました。
そしてバット全体が丸い棒状のものと制限されたのが、1893年のことのようです。
その後、形状、サイズ、素材、製法についての規定ができ、現在に至っているようです。
まとめ
みなさんいかがだったでしょうか?
今回は圧縮バットについて見てきました。
圧縮バットがうまれた背景というのは、資源保護だったのですね。
今となっては、プロ野球で使われることはないようですが、道具の開発、進化と規制というのは、イタチごっこの部分はあると思います。
圧縮バットも、そんな中で、うまれて、そして消えていったバットです。バットの歴史も色々あるんですね。
今回は記事を読んでくれてありがとうございました。
ではまた~!
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