どうもみなさん!こんにちは。カズズです。
野球のルールの中で、最もややこしいものの1つにボークというのがあります。
様々あるスポーツの中で、ルールが比較的多く難しいのが野球です。
プロ野球なんかを見ていても、ちょっとしたことでボークを取られたりすることがありますよね。
ボークについては、ピッチャーがあるいはキャッチャーの単独プレーの中でおきるものです。
プレーヤーはもちろん、少年野球や草野球などで審判をする際には知っておかなければいけないものなので、今回はそんなボークについて紹介していきたいと思います。
目次
- 1 ボークの意味とは?その語源は?
- 2 ボークの判定は誰がするの?どんなコール?
- 3 ボークになるとどうなるの?ペナルティはある?
- 4 ボークの種類を紹介!
- 5 ボークの種類を詳しく解説!
- 5.1 プレートに触れているピッチャーが投球動作の途中で、それをやめた場合
- 5.2 ピッチャーがクイックピッチなどの反則投球をした場合
- 5.3 ピッチャーがバッターに正対していないのに投球をした場合
- 5.4 プレートに触れていないピッチャーが投球に関連する動作を行った場合
- 5.5 ピッチャーがセットポジションから投球する際に、完全な静止を怠った場合
- 5.6 ピッチャーが投球姿勢に入った後に、投球か送球以外にボールから一方の手を離した場合
- 5.7 プレートに触れているピッチャーが一塁、あるいは三塁に偽投を行った場合
- 5.8 プレートに触れているピッチャーが送球する塁に向かって足を踏み出さなかった場合
- 5.9 プレートに触れているピッチャーがランナーのいない塁に送球したり偽投した場合
- 5.10 試合の進行を遅延させるような行為があった場合
- 5.11 ボールを持たないピッチャーがプレートに触れたり、またいだりといった紛らわしい行為をした場合
- 5.12 プレートに触れているピッチャーがボールを落としてしまった場合
- 5.13 故意四球の際に、最初から両足がキャッチャーズボックスの外にあったキャッチャーに向かって投球した場合
- 6 特に気をつけたいボークと対策法を紹介!
- 7 フォースボークとは?甲子園でサヨナラボーク?
- 8 キャッチャーにもボークがある!?
- 9 まとめ
ボークの意味とは?その語源は?
エスコバーのこれ思い出しますね(これは当然ボークでした) pic.twitter.com/Gwa2BqOFq1
— じょん (@ugCYnEDEIMBhe9U) February 18, 2020
ボークは野球用語の中では、ホームや他の塁への不正な投球、送球(けん制球)のことを言います。
英語で書くと、「balk」と表記するのですが、元々は「妨害する。」とか「裏をかく。」といった意味があるようですから、そこから来ているのでしょう。
つまり、バッターやランナーの正当なプレーのジャマをしたり、まぎらわしい行為をすること。
もちろん、正当な駆け引きや技術というのもあると思いますが、それを超えてしまうと、色々な場面でプレーに支障が出てきて、プレーにダイナミックスさやスピード感といったものが失われると同時にフェアな競い合いが出来なくなることから、定められているルールです。
例えば、ボークという決まりが無くなり、あまりにも盗塁が難しくなったりしたら試合自体もつまらなくなりそうですよね。
バッターにしてもそうで、いきなり、ふいをついて投げられたりといったことがあれば大変です。
そういった意味でボークと言うルールが位置づけられています。
ボークの判定は誰がするの?どんなコール?
先日の巨人ビエイラの取られたボークとKC時代のクエト比べてみた pic.twitter.com/O6aCrDyJ6H
— leonhard1950 (@leonhard1950) March 10, 2020
では、ボークの判定は誰がするのでしょうか。もちろん、審判がすることになるのですが、主審だけがするのではないのです。
塁審も含めた4人の審判の誰が判定をしてもいいことになっています。
確かに、主審からは見えないものもありそうですから、それぞれの位置にいる審判がすればいいことになっています。
その際のコールですが、ピッチャーを指さして、「ボーク」等のコールをすることになります。
ボークになるとどうなるの?ペナルティはある?
ランナーがいるとき
ボールデットとなって各ランナーは1つ進みます。
ランナーがいないとき
反則投球となってボールカウントが一つ増えます。
ただしバッターがそのボールで出塁した(ワンベース以上)場合は結果が優先される。
ボークの種類を紹介!
う~ん…?ボークに見えるような…? pic.twitter.com/C8woZiforJ
— うらカイル (@u_kaile) August 10, 2019
ボークは公認野球規則の中で、「ピッチャーの反則行為<ボーク>」という項目で定められています。
13に分けられていて、そのうち、12がピッチャーの投球や牽制に関するものです。
ボークの基本的な考え方は、まぎらわしいものということになり、以下のようなケースがそれに該当します。簡単にですが紹介していきます。
ピッチャーの投球に関して
・プレートに触れているピッチャーが投球動作の途中で、それをやめた場合
・ピッチャーがクイックピッチなどの反則投球をした場合
・ピッチャーがバッターに正対していないのに投球をした場合
・プレートに触れていないピッチャーが投球に関連する動作を行った場合
・ピッチャーがセットポジションから投球する際に、完全な静止を怠った場合
・ピッチャーが投球姿勢に入った後に、投球か送球以外にボールから一方の手を離した場合
ピッチャーの牽制に関して
・プレートに触れているピッチャーが一塁、あるいは三塁に偽投を行った場合
・プレートに触れているピッチャーが送球する塁に向かって足を踏み出さなかった場合
・プレートに触れているピッチャーがランナーのいない塁に送球したり偽投した場合
その他
・試合の進行を遅延させるような行為があった場合
・ボールを持たないピッチャーがプレートに触れたり、またいだりといった紛らわしい行為をした場合
・プレートに触れているピッチャーがボールを落としてしまった場合
・故意四球の際に、最初から両足がキャッチャーズボックスの外にあったキャッチャーに向かって投球した場合
このうちで、よくプロ野球などもよく見かけられるのは、セットポジションでの静止を怠った場合や、プレートを踏んだままの牽制の際に踏み出した足がしっかりと投げる塁の方へ出されていなかった場合があると思います。
セットポジションからの静止については、静止状態の判断には微妙なものがあります。
例えば、セットポジションの静止状態でランナーを見る場合は、当然、顔をランナーに向けることが必要となってきます。
しかし、首から下を動かすとボークと見なされたりもします。
また、牽制での踏み出す足については、プレートを外すのと微妙なタイミングで投げるピッチャーなどもいて併せて、ボークかどうか微妙な判断が求められることがあります。
また、偽投については、2塁への偽投はボークとはなりません。
ただ、他の場合もそうですが、プレートを外していればピッチャーとはみなされず、偽投をしてもボークとはなりません。
逆にプレートを外しているときにピッチャーのような動作をすればボークとされます。
また、プレートは外して牽制をする場合ははっきりとプレートの後方へ外す必要があります。
一時期、ボークとされていて、解釈が変わったものにはいわゆる2段モーションがあります。
投球動作の途中、足をあげた段階でいったん静止、ためるような動作をすることですが、公認野球規則の中で定められているピッチャーの投球動作に反する行為、具体的には投球に関する動作の途中でやめてしまったとみなされてボークとされていた時期があったのですが、2018年シーズンからは国際ルールに合わせるような形で解禁となりました。
セットポジションの場合は今でも、2段モーションは禁止されています。
ボークの種類を詳しく解説!
プレートに触れているピッチャーが投球動作の途中で、それをやめた場合
野球規則の中では、投球の一連の動作について決められているのですが、どんな理由があってもそれを途中でやめることはできません。
極端に言うと、よろめいてしまったりとかいう場合でもボークになります。
実際によくあるケースとしては、サインを見てからセットに入って静止する前の段階でやめてしまうといった場合が見受けられます。
ピッチャーがクイックピッチなどの反則投球をした場合
ピッチャーはバッターがしっかりと準備ができた状態でしか投球をしてはいけません。
まだ、しっかりと構えて準備ができていない状態のバッターに投球した場合は、ボークとなります。
投球テンポの早いピッチャーなんかだとバッターが構え遅れて間合いが取りにくそうなことがありますが、それの行き過ぎた感じです。
ピッチャーがバッターに正対していないのに投球をした場合
ピッチャーはバッターに投球する時は、いつもプレートからバッターに向かって真っすぐに踏み出して投げなければいけないという決まりです。
例えば、牽制のふりをして1塁や3塁へ足を踏み出してから投球したりすれば、もちろんボークとなります。
プレートに触れていないピッチャーが投球に関連する動作を行った場合
ピッチャーはプレートに触れている状態でないと投球は勿論、投げるまね等をしてはいけないというルールです。
肩をほぐすつもりで腕を回したりする動作も紛らわしいと取られる場合があります。
ピッチャーがセットポジションから投球する際に、完全な静止を怠った場合
ボークの中でも最もポピュラーなものの1つです。
セットポジションから投球する場合、ピッチャーはボールを両手で持った段階、つまりグラブの中に入れた状態で完全に静止しなければいけないというものです。
厳密に時間が決められているわけではないのですが、紛らわしい場合はボークとなります。
ピッチャーが投球姿勢に入った後に、投球か送球以外にボールから一方の手を離した場合
セットポジションの状態で、両手でボールを持っている状態、つまりグラブの中にボールがある状態から、片方の手を離す、グラブからボールを出していいのは、投球か送球の時だけというものです。
例えば、セットの状態でランナーが走りだした、飛び出したとしても、正規の牽制の方法以外で送球を行うには、まずはプレートを外さなければいけないことになります。
プレートに触れているピッチャーが一塁、あるいは三塁に偽投を行った場合
偽投というのは投げるマネだけをすることです。
昔は3塁への偽投もOKだった時代もあったのですが、今は、1塁と3塁への偽投はボークとなっています。もちろん、プレートを外していれば大丈夫です。
2塁への偽投のみOKなのですが、その場合は、途中で止まることなく速やかに2塁方向へ回転しなければいけません。
プレートに触れているピッチャーが送球する塁に向かって足を踏み出さなかった場合
プレートに触れている状態で牽制球を投げる場合、投げようとする塁の方へ足を踏み出さないといけないというルールです。
例えば、ホーム方向へ足を踏み出して、あたかもバッターに投球するかのようなフリをして牽制球を投げてはいけないということです。
プレートに触れているピッチャーがランナーのいない塁に送球したり偽投した場合
プレートに触れているかぎりピッチャーがしていい行為は、サインを見たり投球するか牽制球を投げるといった行為だけになります。
ランナーのいない塁にボールを投げるということは偽投も含めてピッチャーがしていい行為ではなく、試合の時間が伸びたりといった弊害もあり禁止されています。
試合の進行を遅延させるような行為があった場合
明確な基準があるわけではないですが、試合の進行を遅延させたという風に判断されれば、ボークとなります。
例えば、ピッチャーがランナーを牽制する目的でない山なりの送球をしたりした場合もこれに該当する可能性があります。
ボールを持たないピッチャーがプレートに触れたり、またいだりといった紛らわしい行為をした場合
グラブの中にボールが収まっているかどうか、なかなかわからないことがあります。
それを利用したトリックプレーが隠し玉といわれるものですが、そのようなプレーを行う際には相手を欺くような紛らわしい行為をしてはいけないということを前提にしたルールです。
プレートに触れているピッチャーがボールを落としてしまった場合
故意でなくても、ランナーがいる場合はボークが宣告されますが、ランナーがいない場合は、落としたボールがファールラインを越えなければ、特にペナルティーのようなものはありません。
故意四球の際に、最初から両足がキャッチャーズボックスの外にあったキャッチャーに向かって投球した場合
ピッチャー動作以外のボークです。
ピッチャーの手からボールが離れるまでは、必ずキャッチャーはキャッチャーボックスの中にいなければいけないというものです。
その場合、片足だけでもいいようです。
特に気をつけたいボークと対策法を紹介!
特に気をつけたいボークを紹介します。
セットポジションを完全静止しないで投球モーションに入るとボーク
ピッチャーは、セットポジションで完全静止しなければいけないというルールがあります。
グローブの中にボールを入れた状態で一度静止する必要があるのですがこの静止を怠ってしまうとボークを取られてしまいます。
プロ野球選手でも稀に見られる反則なんですが、少年野球に比較的多く見られます。
このボークを予防するためにも必要なのが、焦らないことです。
ピンチに立たされてしまった時に焦りがでてしまい静止を忘れてしまうことが多いので
焦らずプレイできるように心がけるようにしましょう。
また、焦ったとしても静止できるようにするために、一つ一つ動作に区切りをつけることもおすすめです。
投球動作を途中でやめてしまうとボーク
ピッチャーは、ピッチャープレート触れた時から一連の流れで投球をしなければいけません。
一連の流れの途中で投球をやめてしまうとボークを取られてしまいます。よくあるケースなのが、キャッチャーのサインを2度見するボークです。
このボークは、セットポジションに入ってから適応されるのではなく、プレートを踏みサインを見ているところから始まります。
キャッチャーのサインを確認した後にセットポジションに入るのですが、もう一度確認しようとして途中で止まったりサイン確認時の体勢に戻ることがあるのですが、これは一連の流れに反した動きになるためボークです。
もう一つ、審判でも迷うのが二段モーションです。
投球フォーム中に足を上げるのですが、この時に一度止まりそこからさらに上げる投球方法があり、これを二段モーションと言います。
この二段モーションは、一連の流れの動作に反してしまうと考えられているためボークを取られてしまいます。
プロ野球では解禁になりましたが、アマチュア野球ではまだ二段モーションが認められていない部分が多いのが現状です。
ただ、どのくらい止まっているのかにより二段モーションになるならないの判断が分かれてしまうため、ピッチャー並びに指導者にとって難しいルールとなります。
予防するためには、まずキャッチャーのサイン確認が確実にできたところで動き出すことと、二段モーションにならない投球フォームを身につけることです。
牽制球に関するボーク
ピッチャールールで難しいのが、牽制球に関するボークです。
ランナーの進塁をできるだけ阻止するためにも牽制球や偽投が必要なのですが、ミスをすると進塁されてしまうため危険が伴うプレイでもあります。
特にボークをすると、無条件で進塁させてしまいますので、できるだけ避けなければいけません。
牽制時は、プレートから足を外さずなおかつ足を塁の方に向けないで投げるとボークを取られてしまいます。
プレートを外すことが出来なくても、足が塁の方に向いていれば問題はないので、ボークを取られてしまうことは少ないです。
注意しなければいけないのが偽投です。偽投は制限が多く、多少のミスでもボークを取られてしまいます。
実は、ピッチャーとしての1塁と3塁の偽投は禁止されています。そのため、ピッチャーではなく野手として行わなければいけません。
ピッチャーなのか野手なのかの判断基準が、プレートを踏んでいるのかどうかなため、偽投を行う際にはプレートから足を外す必要があります。
焦っている時や冷静な判断ができない時に起こりやすいため、少年野球に非常に多く見られるボークです。
予防するためには、偽投する際のプレート外しはオーバーアクションでも良いので、外したことがわかりやすい動作を身につけるようにしましょう。
体に動きを覚えさせることによって、冷静な判断ができていない時でもしっかりとプレートを外せるようになるためおすすめです。
フォースボークとは?甲子園でサヨナラボーク?
ボークは主にピッチャーの動作の中で起きるものですが、攻撃する側が意図的にボークを誘発する場合というものあります。
フォースボーク(force balk)と呼ばれるものがそれで、一種のトリックプレーといっていいでしょう。
具体的には、1塁と3塁にランナーがいる状況で、1塁ランナーが大きくリードをとってピッチャーの1塁牽制を誘います。
そして、ピッチャーがプレートは外さずに1塁へ牽制球を投げる動作を開始したら、3塁ランナーがホームへ向かってスタートを切るのです。
慌てたピッチャーが1塁への牽制を途中で止めてしまえば、これは1塁への偽投となり、ボークと判定されます。
それによって、1塁と3塁のランナーそれぞれに進塁が認められるというものです。1塁ランナーの動きがよく見える、左ピッチャーの場合によく取られる戦術です。
ボークにまつわる劇的なシーンと言えば、第80回の夏の甲子園でのサヨナラボークが印象的です。
1998年8月16日の豊田大谷と宇部商との試合の時です。
同点のままの延長15回裏ノーアウト満塁の場面で、宇部商のピッチャーはキャッチャーのサインを見てからセットポジションに入ろうとして途中で止めたのです。
これがボークと判定されて、試合は豊田大谷のサヨナラ勝ちとなりました。
また、地方大会ですが、同点で迎えたランナー1塁3塁の場面で、敬遠の四球という選択の中で、キャッチャーがキャッチャーボックスから両足が出た状態で投球がなされたということで、ボークの判定が下され、サヨナラゲームとなってケースもありました。
また、ボークに関して少し変わった逸話としては、プロ野球ではシーズンの最終戦で盗塁王争いの中、故意にボークでランナーを進塁させることで、結果として盗塁を阻止したケースもありました。
キャッチャーにもボークがある!?
打者を敬遠するときにピッチャーがボールを離すまでは、キャッチャーはキャッチャーズボックスの中にいないとボークになる。
まとめ
ボークすれば進塁させてしまい、試合を決定づけてしまう可能性もあるため、なんとしてでも避けなければいけません。
曖昧な動きやボークかもと疑われてしまうようなギリギリの動きは、危険性が高まりますので見直しと改善が必要です。
一度ボークを取られてしまったら、試合後に何が行けなくて取られてしまったのかを把握し、速やかに改善できるようにしていきましょう。
また、一度もボークを取られていなかったとしても、今後も取られないようにするために、動きの確認と危険性がある動作の改善をしていきたいですね~。
今回は記事を読んでくれてありがとうございました。
ではまた~!
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